本の感想ですね。
今年の夏に発売されました、
御徒町凧著『朗読会の記録(一)家具』。
この本は、書店での販売はなく、
イベント会場か、HPのみでの発売という、
極めて限定的な方法での販売でしたが、
おかげさまで多くの方に
本を手にとっていただきました。
このブログでも以前によびかけたこともあり、
感想が届いておりますので、
今日はそこからひとつ、ご紹介したいと思います。
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先月の御徒町山の朗読会で手にした「家具」
ぺらぺらめくっては、味わっているところです。
とくにひっかかったのはこの二編です。
「あと戻り」
「こんな時は」
前者は、社会に出てからよく感じる感覚です。
前向きな気分でなくとも、無情なほどに世界はまわっていて、
止まっていられないこともしばしば。
でも、だからこそ、生きていけることもあるし。
奮い立たせてくれるとでもいいましょうか。
この詩を読んだ時は、疲れていたこともあり
そういうふうに受け止めたのですが、
ゆとりのある時に読んでみるとまた違った感覚をうけました。
意味のある後戻りで、自分も成長してるのかなって。
後者は
「自分の顔に誇りを失いたくはない」
「泣き方なんて誰にも教わっていないだろ」
という部分が好きです。
誇れるものは大事にしたい。自信を取り戻すことば。
やさしく染みました。
詩はどううけとめようが、読み手のもの。
言葉に温かみを感じ、ときには冷たさも感じ。
自分の状態でも変わってくるからおもしろい。
それを知ったのも御徒町さんの詩に出会ってからです。
そこからいろいろな詩人の言葉を読むようにもなりました。
「スカート」
「君じゃなくてもいいのにさ」
もかわいらしくって好きです。
男心なのかな?
女の私にはよくわからない感覚ですが、
愛らしい表現に笑みがこぼれました。
ふと立ち止まって自分と向き合うきっかけをくれる
言葉たちに出会えてしあわせです。
ありがとうございました。
PN くみ
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くみさん、ありがとうございました!
本の感想って、好きなんですよー。
なんだかむずかしい批評みたいなものもいいのですが、
「おら、この本好きだ!」
みたいなまっすぐなものがよりいいです。
『朗読会の記録(一)家具』は、
まだ感想をいただいているので、折を見て、
紹介していきますね。