本の感想ですね。

今年の夏に発売されました、
御徒町凧著『朗読会の記録(一)家具』。


この本は、書店での販売はなく、
イベント会場か、HPのみでの発売という、
極めて限定的な方法での販売でしたが、
おかげさまで多くの方に
本を手にとっていただきました。


このブログでも以前によびかけたこともあり、
感想が届いておりますので、
今日はそこからひとつ、ご紹介したいと思います。


==========================
先月の御徒町山の朗読会で手にした「家具」
ぺらぺらめくっては、味わっているところです。
とくにひっかかったのはこの二編です。


「あと戻り」
「こんな時は」


前者は、社会に出てからよく感じる感覚です。
前向きな気分でなくとも、無情なほどに世界はまわっていて、
止まっていられないこともしばしば。
でも、だからこそ、生きていけることもあるし。
奮い立たせてくれるとでもいいましょうか。
この詩を読んだ時は、疲れていたこともあり
そういうふうに受け止めたのですが、
ゆとりのある時に読んでみるとまた違った感覚をうけました。
意味のある後戻りで、自分も成長してるのかなって。


後者は
「自分の顔に誇りを失いたくはない」
「泣き方なんて誰にも教わっていないだろ」
という部分が好きです。
誇れるものは大事にしたい。自信を取り戻すことば。
やさしく染みました。


詩はどううけとめようが、読み手のもの。
言葉に温かみを感じ、ときには冷たさも感じ。
自分の状態でも変わってくるからおもしろい。
それを知ったのも御徒町さんの詩に出会ってからです。
そこからいろいろな詩人の言葉を読むようにもなりました。


「スカート」
「君じゃなくてもいいのにさ」


もかわいらしくって好きです。
男心なのかな?
女の私にはよくわからない感覚ですが、
愛らしい表現に笑みがこぼれました。


ふと立ち止まって自分と向き合うきっかけをくれる
言葉たちに出会えてしあわせです。
ありがとうございました。


PN くみ
==========================


くみさん、ありがとうございました!


本の感想って、好きなんですよー。
なんだかむずかしい批評みたいなものもいいのですが、
「おら、この本好きだ!」
みたいなまっすぐなものがよりいいです。


『朗読会の記録(一)家具』は、
まだ感想をいただいているので、折を見て、
紹介していきますね。