【未来ちゃん】本のご案内ちゃん。

『未来ちゃん』がみなさんに届きはじめ、
さまざま感想もいただいております。
あらためて、『未来ちゃん』についてご案内いたします。


本書『未来ちゃん』は、
著者の川島小鳥さんが一年の歳月をかけ撮りおろし、
そこに、ブックデザインの祖父江慎さんをはじめ、
印刷・製本の現場の方々などなど、
実に、多くの方の力を集めて作ることができました。
中でも、こうしてお待ちいただいた皆様の想いが
本書の完成に大きく関わっていると確信しています。
本当にありがとうございました。
お届けできたこと、大変に嬉しいです。


繊細で荒っぽくて見かけ以上にずいぶん丈夫、
『未来ちゃん』そのままの本ができました。
いくつか造本のこだわりや、
ご留意いただきたい点などを下記いたしましたので、
ご覧くださいませ。


【造本について】
●コデックス装について。
本書は「印画紙(写真)をそのまま重ね合わせたような本にしたい」、
「大きく自然に開く本にしたい」と、
「コデックス装」という特殊仕様を用いております。
このため、ページが従来の本に比べ大きく開き、
写真をすみずみまで見ることができます。
通常閉じたままの接合部分まで開くこの本。
紙の折ごとの本の接合部分
(本書では8ページ単位で紙を折って束ねているので、8ページごと)では、
真ん中で2〜3ミリ程、糊でくっついておりますが、
すこし押すと簡単に開きます。
その際、糊がついている部分のインクが多少剥がれることがございます。
なお、「かがり綴じ」という糸を使った丁寧なつくりで出来ておりますので、
見かけによらず大変丈夫です。


●本の角について。
本の角を見ていただくと、すこし丸い。
これは、角マル、角アールと呼ばれるもので、
本のはじっこが折れたりしないよう、小さな工夫となっております。


●紙について。
本は通常、カバー、表紙、本紙(文章や写真がのっているところ全部)と、
すべて異なる紙でつくるのが普通です。
しかし、今回の『未来ちゃん』では、オーロラコートという
コート紙の最も厚い紙1種類で作っております(帯だけは違います)。
写真をそのまま重ねたような本にしたいとの思いで、
オーロラコートという紙を選び、そのまますべて同じ紙で作りました。
できた時期も同じ紙たちが、仲良く一冊の本になりました。


ほかにも『未来ちゃん』にはたくさんのこだわりがつまっております。
末永くお手許に置いていただける一冊となれば幸いです。