【バイトの梅村特別編】未来ちゃんベトナム展に行ってきたよ。

この夏、台湾、タイに続いて3か国目の海外展
『未来ちゃん』ベトナム展!!


ナナロク社ではすべての展示を
準備からふくめて現地にいって設営します。
発送軽減のために、作品をトランクに入れ、
重量制限のギリギリとたたかいながら、
海を越えて、空を渡って、がんばっとります。
ベトナムはオープニングとクロージングに、
坂の字と、鈴の字が、それぞれ向かいました。


さて、そんなナナロク社魂にのまれたのか
バイトの梅村さんもなんとベトナムに渡航!!
夏の思い出にと自費で飛び立ちました。
仕事中に気付いたらチケットとってた、すごいなあ。
騙されてんじゃないの? ナナロク社に。心配です。
(ホテル代だけだしました。)


さて、ベトナムにいった梅村さん。
いったい何をみたのか。何を思ったのか。
梅ちゃん、ベトナム編です!!



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 ハノイにはいくつかの湖がある。地図を見ると、湖だらけ。泊まったホテルの近くにも小さい湖があった。
 タクシーでホテルまで戻るのに一番目印になりやすいかなと、「ティエンクアン湖まで」と伝えると、ホテルとは反対方向へと進み、一番大きい湖、タイ湖に着いた。というのがベトナム滞在中の一番大きな事件だったと思う。
 タクシーの運転手がそんな小さな湖にわざわざ観光に行かないだろう、とタイ湖まで連れてきてくれたのでは? というのがお世話になった国際交流基金の方の見解でした。…無事に帰れて良かった。
 あの時はどうなることかと焦ったけど、3つの湖を見ることが出来たのはきっと良かったことだ。私はわざわざ観光する場所でもない小さいティエンクアン湖が一番好きだった。


 湖を一周してみる。15分ぐらいで一周できてしまう本当に小さい湖。周りを走る人が数人いる。野良犬が湖に飛び込んでばしゃばしゃ泳ぎ、ある一角では釣りをする人がいて、その近くで平然と立ちションするおじさんがいた。椅子に座ってだらだらしている人たちを見て、私もしばらくぼーっとしてみようと決めた。それまで「初めての」1人飛行機、海外1人行動、未来ちゃん展示鑑賞、撤収作業のお手伝い。ということを意識してそわそわしていたのだけどやっと解放された気がした。
 違う国に来ると、分からなくて、気になることばかりだった。言葉はもちろん、暮らしの様子が気になった。普段どうやって暮らしているのか、今隣で話している人は何を話題にしているのか。200円以下でフォーが食べられ、80円のベトナムコーヒーがある国で、1500円の未来ちゃんを購入した人はどういう人なのか。


 未来ちゃんの展示会場では親子、女の子2人組を2組を見かけた。楽しそうに写真を指差しながら話している様子を見て、何を話しているのかを知りたくなった。その楽しそうな光景を後ろからこっそり撮った。日本をひとつ抜かして、ベトナムで、ベトナム人の反応を見ているなんて、不思議で貴重なこと。でも日本でもベトナムでも展示を楽しむ姿は一緒な気がした。
 あぁ、嬉しいなぁ! これはSMAPが北京でコンサートを開催しました、というニュースで熱狂するファンを見たとき。サッカーの中継で日本の旗を振る外国人が映ったのを見たときと同じ嬉しさだ!
 

 タイ湖ではスワンボートに乗ってる人もいたし、ホアンキエム湖では一応観光地が二ヶ所あるのにこの湖の周りは本当に何もない。10年後ぐらいにこの湖の周りは、ハノイは、どうなっているんだろう。コンビニがうじゃうじゃあって、おしゃれなカフェがいっぱいできて、高いビルが競うように建つのだろうか。おばちゃん達の服装も変わっているだろうか。発展する余地があっていいな。
 何でもある国で育ってしまったせいなのか、自分の性格のせいなのか、どうしてもなにも発展していない未来を想像するし、嫌なことしか待ち受けてないように考えてしまう。あと数ヶ月後には社会人かぁ…。不安しかない。明日には、来週には…。私は嫌なことを見つけるのがとても上手。


 結局湖のそばで40分近くぼーっとした後にホテルへ帰ることにした。知らない国で憂鬱な未来を想像している私の横では足を投げ出して、リラックスモードのベトナム人。まだ帰りそうにない。楽しそうに話している様子は未来に起こりうる楽しいことをぼーっとしながら待っているようにも見えた。
 でもさ。国際交流基金センター内の図書館のまだ空きがある本棚はどんどん埋まっていくだろうし、日本の他の文化がベトナムで紹介されていくだろうし、未来ちゃんはもっと色んな国の人が見ることになると思うし…。後退することなんてなくて、未来は楽しいことしか待ってないんじゃないか。きっと日本だって自分の未来だってたくさんいいことあるよなぁ。
 今を楽しんで、これから起こりうる楽しいことを想像して期待して、過ごしたい。
 なんてティエンクアン湖の前で座って、考えた時間のことを一ヶ月経った今、また思い出した。


おわり。

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※補足
梅村さんは、クロージングにいった鈴の字より
1日はやくベトナムについたため、
国際交流基金センターの方と食事にいってお話したり、
けっこうがんばっていたみたいですよ。
でもベトナムからかえってきてもいたって普通で
まるでベトナムなんか行ってないみたいなんです。
そう、まるで行ってないみたい……。
ほんとに、、、行ったのかな、、、。
(冗談です)