北風とから揚げ

昨日の夜は遅くなってしまって、

電車もなくなってきたので

いつもとは路線が違う駅(家までちょっと遠い)から

歩いて帰ろうとしたんですが、

もう、春なんてどこ吹く風というぐらい、

風が冷たかったです。

びゅんびゅんいってました。



もう、

北風、バカかと。

いい加減わかれと。

服、飛ぶわけねえだろと。

そんなにほしけりゃ、ユニクロいけと。

悪態つきながら、身をちぢこませていました。



家まであと半分の道のりで、

ローソンから出てくる知人を発見しました。

あれ、きみ知人じゃないか。

やあ、どうも。奇遇ですね。

などと挨拶しつつも、寒いので早々と別れて歩いていると

後ろから、原付に乗ったさきほどの知人の人が、

はい、これ。と、わたしてくださったのが、

から揚げでした。



辛口は奥さんにあげるようだから、

お前さんには、普通の味のだよ。



知人の人はそういうと、ブロロロロ・・・と、

走っていきました。



あたたかいから揚げを食べながら、

北風よ、これだと。

これぐらいしなきゃ、人は動かせないよと。

別に服は脱がないけど、心は脱ぐよねと。

家路についた、そんな夜でした。